概要
Posted on October 29th, 2009 by Author
異なる言語間で意味を翻案する中で、特に記述された文章を他言語で記述する作業を翻訳と呼ぶことが多い。一方、発話を別言語に置き換える作業は通訳と呼ばれる。
翻訳はA言語からB言語へその言語間で対応する語彙を用い、対応する文法を用いて翻案することが多い。しかし、それだけでは成り立たない場合、文章中の個々の単語の対応にこだわらず、意味だけを移す作業が行われる。これが、意訳と呼ばれるものである。なお、翻訳によって誕生した文学作品のことを翻訳文学と呼ぶ。
このような両言語から対応する語・句を選定する作業において、単語は言語間で一対一対応をしているとは限らないことが問題となる。つまり、言語Aでは一語で表される概念が、言語Bでは複数の語(複数の概念)にまたがっていることが問題となる。これは、文学作品でのニュアンスや語感の再現や、言語による色の表現などで顕著になる問題である。
例えば、虹の色の数は、日本では七色とされているが、他の地域や文化によっては七色とは限らない。また、日本語で「青」と呼ばれるものに緑色の植物や信号灯が含まれるのも、単純に単語を置き換えることができない顕著な例である。このような一対一対応がないという問題は、機械翻訳の実現が単なる単語の差し替えでは不十分であることにもつながっている。